【実際の年収大公開】保育士の給料は上げられる！｜月収・年収の実態

この記事では安いと言われる”保育士のお給料”を上げるための方法を紹介します！

結論を先に行ってしまうと、「転職」がカギです！

出典：平成30年度東京都保育士実態調査報告書

職場に改善してもらいたいことの1位が給与。

 

 

【差に衝撃】私の給料を大公開！

 

 

 

※家賃手当：8,500円を含む

 

※家賃手当：なし

 

 

※家賃手当：27,000円を含む

※交通費：15,071円含む

求人票を見ていた時は、『給料：月給200,000円～+諸手当』てな感じで、そんなに低いところを選んだつもりはなかったんだけどね。

まさかこんなことになるとは…。

 

その時は、保育士の給料の仕組みについて全然知らなかったし、「諸手当」っていったいどれくらいなのか、よくわかってなかったのも大きいかも。

それについては理由がちゃんとあるんだけど、

保育士の平均給与について見てもらった上で、『なぜ保育士の給料は安いのか？』の項でしっかり説明していくね！

 

「給料の低さ」は保育士を悩ませるタネ

保育士を辞めた理由でも、約30％の人が『給料が安い』をあげているほど。

出典：平成30年度東京都保育士実態調査報告書

ｱ"ｱ"ｱ"ｱ"ｱ"ｱ"ｱ"ｱ"ｱ"ｱ"ｱ"ｱ"ｱ"ｱ"ｱ"ｱ"ｱ"ｱ"ーーー
ほんとにほんとに声を大にして言いたいんだけど！！！
保育士の給料安すぎるからーーー怒

仕事量と精神的負担、背負ってる責任との比重がおかしすぎますからーーー！！！

労働には正当な対価を！！！！！

— ま り り (@miss_you_gen)January 24, 2020

2019年10月からスタートした『保育料無償化』を受けて保育士さんだけではなく、保護者の方々からもこんな声がたくさん上がっていました。

ぶっちゃけ保育料無償化なんていいから、先生の給料もっと上げてほしい。働きやすい環境にすれば、人員も増えて施設も増やせるから、待機児童が必然的に減る。保育料は普通に払うから、質の良い保育してほしいって思うんだけど

— ぽんた (@po_nta_2)October 1, 2019

現在正職員で保育士として働いていますが、給料は夏休みの学生のバイトよりも少ないです。
子どもの命を預かり、保護者援助を行っていながらも給料がコレでは正直続けていけないと感じており、あと何年続くか、って感じです。
保護者の方々がこのように仰ってくださることが嬉しいです。

— はらら (@hrdmyk83)February 12, 2019

だって、たとえ保育料が無料になったところで、保育士不足で保育園の数が減ったら、待機児童は一向に減らないし、職員がカツカツで運営するような保育園に子どもを預けたくないよね。

 

自分と比べてどう？保育士の給料の平均を大発表！

 

職種別の平均年収はどう？

出典：厚生労働省『平成28年賃金構造基本統計調査』/国税庁『平成29年分民間給与実態統計調査結果』

職業別で見てみると…

※「きまって支給する現金給与額＋年間賞与その他特別給与額」の合計値を算出

出典：平成29年賃金構造基本統計調査

保育士は大切な子どもの命を預かっている責任の重さ、長時間労働、持ち帰りの仕事も多い、体力勝負などさまざまな要因から、「割りに合わない」と感じることが多いんだろうね。

 

年齢別の平均給与はどう？

出典：厚生労働省「平成29年賃金構造基本統計調査」を元に作成

年収ー「きまって支給する現金給与額」×12＋「年間賞与・その他特別給与額」の合計で算出
端数は四捨五入

 

施設別の平均年収はどう？

出典：令和元年度幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査集計結果＜速報値＞【修正版】を元に作成

「１人当たり給与月額（賞与込み）」×12で算出

出典：「平成29年度 練馬区人事行政の運営等の状況の公表【増補版】／練馬区」

平均年齢44歳の保育士さんの年収が、678 万円となってるよね。

長く働けば働くほど、私立保育園と違って昇給が大きいってことなのかも！

この順に給与は高くなるってこと。

『なぜなのか？』については、のちほど詳しく説明していくね！

 

地域別の平均年収はどう？

出典：厚生労働省「平成30年賃金構造基本統計調査」

東京都は全体的に家賃が高いから、一人暮らしの場合生活費の出費は増えそうだけど…それを差し引いたとしても、毎月５万円くらいは違いがあるかな。

 

なぜ保育士は給料が安いの？

その理由は…保育園に入ってくるお金に原因

誰でもできる仕事だからです
「なんで保育士の給料は低いと思う？」低賃金で負の循環 （朝日新聞デジタル） -https://t.co/EuidhabdJ1

— 堀江貴文(Takafumi Horie) (@takapon_jp)October 12, 2017

『誰でもできる仕事だから』ではありません！

その理由は、保育園に入ってくるお金に原因があります！

 

保育園に入ってくるお金（財源）は、

国や自治体などから給付される補助金と、保護者からの保育料。

そして、その財源から運営費などを差し引いたところから、保育士の給料が支払われています。

 

だからこそ、保育士への給料を上げたくても上げることが難しいというわけ。

会社だったら、営業利益を上げることで会社に入ってくるお金を増やすことも可能。

だけど、保育園では支給される金額が決まってるから、入ってくるお金を増やすことが不可能というわけ。

 

施設によっても給料が違ってくる理由は？

支給される補助金に秘密があるの。

 

認可保育園である、公立と私立では、どちらも国や自治体から補助金が給付されています。

ですが…公立と私立では支払われる補助金の額が異なるんです！

 

さらに…

私立保育園では、経営元によっても補助金の額が異なってきます！

 

東京都のケースだと、一般企業が経営する保育園よりも、社会福祉法人が運営する保育園の方が高い金額になっています。

出典：人事院「行政職俸給表」

国家公務員である、公立保育士の給料は「俸給表」に応じて昇給する仕組みになってるから、長く働けば働くほど、私立保育園と違って給料アップが見込めます。

 

さらに認証保育園・無認可保育園では、認可保育園と違って国からの補助金が支給されない！

つまりは、入ってくる補助金が少ない。

 

だから、認証保育園・無認可保育園で働く保育士さんの給料は、認可保育園と比べて安くなってしまう。

 

実は4年で17万円アップ?!処遇改善の取り組みとは？

 

「保育士処遇改善等加算」とはどんなもの？

まずは、平成25年から始まった「保育士処遇改善等加算」。

 

保育士として働く人を増やすため、国からの補助金を増やし、保育士の給料アップをはかったものです。

出典：厚生労働省「保育士のキャリアアップの仕組みの構築と処遇改善について」

厚生労働省によれば、この取り組みによって平成24年から平成29年の5年間で、約10％の改善がありました。

 

「キャリアアップ研修」とはどんなもの？

次に平成29年に「保育士処遇改善等加算Ⅱ」が打ち出されました。

これは、いわゆる「キャリアアップ研修」です。

 

具体的には…

今までは園長、主任の他の役職はほとんどなく、それ以外はクラス担任などの一般保育士のみでした。

 

ですが、この新制度により、園長、主任の他、「副主任保育士」「専門リーダー」「職務分野別リーダー」という３つの役職が増え、キャリアアップ（＝給料アップ）の機会が増えたんです！

これらの役職につくは、15時間程度のキャリアアップ研修を受けることが必要です。

「副主任保育士」「専門リーダー」はいずれも月額4万円！

「職務分野別リーダー」は月額5千円！

 

「そんなに改善されてる?!」増えてる実感がないのはなぜ？

ほら！やっぱり16,000円だった！

これって給料計算が間違ってるの？？

「職務分野別リーダー」には、全員に月額5千円を支給することが決まっています。

ですが、「副主任保育士」「専門リーダー」手当の場合には、役職に就いた半数に月額4万円を支給すれば、残りは他の職員に分配してもいいということになっているんです！

 

なので、保育園によっては「副主任保育士」「専門リーダー」になっていたとしても、月額4万円の職員もいれば、4万円以下の職員もいるということなの。

「副主任保育士」「専門リーダー」に任命できる人数は、その園の職員数によって決まっているから、他の職員の給料も上げてあげたいという気持ちからだと思うんだけど…。

詳しいことを知ってないと、「なんで研修を受けたはずなのに４万円上がってないの？」という不満を生みかねないよね。

 

『職員の賃金改善に確実に充てること』としながらも、『法人内の他の教育・保育施設への充当も可』とあるんです！

つまり、全額を補助金を受けた保育園の職員にあてなくても問題ないということ。

なので、保育園によっては受けた補助金分が適切に給与に反映されていない場合もあります。

 

さらに、どの職員にどれだけ給与を増やすのかも各保育園に任されています。

さらにさらに、

「基本給」「手当」「一時金」など保育園によって支給のされかたも異なるため、増えているような気がしないということもありえます。

 

給料アップのためにできることとは？

 

 

キャリアアップをねらう！

確実に4万円アップとはいかないこともあるけれど…今より増えることは間違いなし！

 

「キャリアアップをねらう」とは言ったものの…役職につくには条件もあります。

「職務分野別リーダー」に関しては、経験年数がおおむね3年以上なのに対して、

「副主任保育士」「専門リーダー」は、経験年数がおおむね7年以上。

 

経験年数が3年または7年に満たない場合も、保育園の判断で柔軟に対応できるのですが…

さすがに極端に経験年数が少ない場合には難しいかも。

しかも、各保育園の職員数によって、任命できる人数が決まっているからいくら自分が「なりたい！」と思って研修を受けたとしても、必ずしも任命されるかはわからないのが現状。

つまり、自分の意志でキャリアアップするのは無理というわけ。

 

保育園選びが給料アップの大きな鍵！

働く保育園選び！

 

もしも、その平均とかけ離れているようなら…

その保育園は、働く職員にあまり給料を還元しない保育園なのかもしれません！

保育士として正当に評価してくれる保育園を探してみることがおすすめです。

 

次に、

 

つまり…

現在働いているのが無認可保育園なら、認可保育園に転職することで、給料が増える可能性は大いにあるということ！

最初に3つの保育園の給料を公開したように、同じ県の保育士でも給料は働く場所によってかなり違います！

 

給料を上げるために、転職することも選択肢の１つです。

保育士不足の現在、保育士さんに働いてもらうために、給料面でも好条件を提示している場所も多くあり、転職にはいいタイミングです。

そんな時に活用してほしいのが、無料で利用することができる保育士求人サイト。

 

保育士求人に詳しい担当のキャリアアドバイザー が、自分の条件にあった保育園の求人を探してくれるから、楽に情報を手に入れられます。

もちろん相談したけれど断ってもOK！

ということで、50以上ある保育士求人サイトの中から、私も使っていたおすすめの3つをご紹介。

大手だけあって、サポート体制はばっちりでした。

首都圏だったこともありますが、求人数も多かったです。

電話だけだと心配で、直接会って相談させてもらったのですが、淡々と進められるのではなく、「どんなところが向いているか」など親身になって話を聞いてアドバイスしてくれたのが好印象でした！

登録後、すぐに担当の方が連絡をくれたり、面接の段取りをあっという間に決めてくれたりと、コンサルタントの熱意が伝わります。

転職までに時間がない、本気で転職したいという方にとってはありがたい求人サイトです。

『時間のあるときに自分でも求人を探してみたい』という方にはおすすめです。

結局こちらで転職はしませんでしたが、探して気になった求人について問い合わせると、親身になって答えてくれました。

 

同じ洋服屋さんで服を買うにしても、接客してくれた店員さんによって『気持ちよく買い物できるかどうか』は変わってきますよね。

なので、とにかく自分と相性のいいキャリアアドバイザーを見つけることが先決です！

 

おすすめ第1位のマイナビ保育士であまりいい印象を受けなければ、保育ひろばへも登録してみましょう。

相性のいいキャリアアドバイザーを見つけ、その方に転職のサポートをしてもらうことが気持ちよく転職できる鍵です！

 

保育士は責任の重い大変な仕事だからこそ、少しでも多くの給料を得たいと思うのは当然のこと。

納得した職場環境で働いていけますように。